2017年6月15日木曜日

魚は、お堀から投網で仕入れてしまえば良いやって、賄い方も気楽なものだったのかなあ - 高松城(高松市・香川県)

高松城の月見櫓

高松城は、別名を玉藻城(たまもじょう)といいますが、その由来は海からです。
周辺の海浜が玉藻の浦と呼ばれていたからですが、お城は海に面しております。

元々、高松は港町だったわけで、讃岐一国の領主となった生駒家が築きました。
野原庄(のはらのしょう)と呼ばれていたほどの原野に、数年を掛けたといいます。

豊臣秀吉が四国を制圧した後、生駒家が讃岐に入りましたが、これがスタート。
時は安土桃山時代で、天下泰平への機運も訪れて、山城とはおさらばなのだ。

もっとも、このお城は平城というか、海岸に沿った水城(みずじろ)になるのです。
まあ、小豆島からフェリーに乗れば、高松港に近づくほど見張櫓が見えて来ます。

石垣も良い状態で残されていますが、残念ながら天守閣は残っておりません。
どうも、版籍奉還に伴い廃城となってから、その後、老朽化で破却されたとか。

もし、小倉城を模した三層五階の天守が残れば、さぞかし立派だったでしょうな。
そんな風にも思いましたが、明日の早朝に訪問してみる気持ちも高まりました。

だって、投宿のホテルは、お城から道路と琴電の駅をはさんで真向かいなのです。
これだけ近かれば、朝食の前にちょっとした散策を楽しむ時間の余裕もあります。

出かけてみましたが、なんと朝五時半から開門しており、入園料も取られました。
ラッキーと入門しますが、ここで”鯉のえさやりならぬ、”鯛のエサやり”に驚きです。

タイがうじゃうじゃ泳いでいたわ

つまり、お堀は海の水が引かれていて、水城というより海水城なのでありました。
早速、百円で餌をガチャ玉自販機で買い求め、エサをばら撒いて見た分けです。

本当に鯛がうじゃうじゃ寄って来るわ、マダイなのかクロダイなのかは判別付かず。
色が少し黒っぽく見えたので疑問に思ったのですが、真鯛と言うことにしましょう。

だって、お殿様のお膳に上がるお魚は、尾頭付きの鯛というのが、相場なのです。
ひょっとして、賄い方が釣り糸を垂れ、晩御飯のおかずをゲットしていたのかもね。

まあ、城のお堀には、潮の満ち引きで海水が勢いよく出入りしている感じです。
だから、海水が頻繁に入れ替わり、水質も保たれるので魚も暮らせるのでしょう。

この6月10日(土)からスタートだぜ!

ところで、話は変わりますが、最近、NHK時代劇で”ブシメシ”がスタートしました。
マイペースで気の弱い勤番武士、酒田伴四郎が主人公ですが、実在なのです。

この人、紀州藩士ですが、幕末の江戸での生活を、詳細に日記に残しました。
それをベースにしたドラマですが、妻が荷籠に忍ばせた料理帖なんて作り話です。

第一話では、毒見役の賞味で、冷めた食事に飽き飽きした殿様が、笑わせる。
草刈正雄が演じますが、中間役に変装した殿様には、何だか哀歓を感じます。

江戸の料理番付に出てくる小料理屋で、軍鶏鍋にありつけたところが大騒動。
品切れ寸前で奪い合いになり、腕力のある謎の小娘、お里に投げ飛ばされる。

それが、吉田沙保里が扮する、大店の後継娘で入り婿募集中の役柄なんだ。
これから、自炊と江戸の街の食べ歩きで、ほのぼの江戸人情のお話が続きます。

琴電駅のプラットホームまでお堀が!

つまり、鯛がお堀に泳ぎ回るお城の珍しさもあって、この時代劇につながりました。
一方、お堀が海とつながっているのは、四国にも今治城や宇和島城があります。

でも、ここは”讃州さぬきは高松さまの城が見えます波の上”と謡われたほどの城。
やっぱり、訪ねてみて良かったと思いつつ、金比羅参りの露払いをしてくれたのか。

というわけで、琴電駅のプラットホームまでお城の堀が接近していて、そこでは小さなフグが泳ぎまわっていたり、何かの稚魚が群れて泳いでいるなど、海城ならではの面白い風景と環境にあふれていたのでした。


おまけ:
高松城・玉藻公園入園券
グーグルドライブはこちらから
城内の庭園はきれい


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