2014年3月14日金曜日

タンクが凍りますた? - エコーバレースキー場​(その2) (長野県・諏訪)

昭和61年3月16日滑走

ガソリンタンクが凍りました。
うそだよ、凝固点はマイナス90度ですから。

確かに、凍る温度はそうでしょうが事実は違いました。
本当に凍ったらしく、エンジンが掛からなくなりました。

場所は、大門峠の交差点です。
直進しますとエコーバレースキー場に至ります。

ところで、標高千四百メーターの交差点はすご過ぎです。
現在は交通信号も付いているようで、なおさら驚きました。

あの時、大学の同窓生と話して日帰りスキーを決行しました。
朝三時に起きて、近所に住む友達を拾い車を飛ばします。

ノーマルタイヤで峠までは珍しくスムーズに来れました。
でも、この峠から下り道が、時節柄、圧雪になりやすい。

多少きつめのカーブも多くて、スリップでグリッと回転するのも怖い。
これに用心しまして、チェーンをタイヤにかけました。

さて、出発とエンジンをかけた瞬間です。
スターターの音だけがむなしく空回りしています。

つまり、エンジンが掛からないままです。
さっきまで問題なく動いていたのに変だと思いました。

まあ、白樺湖畔の市街にはガソリンスタンドがあります。
何とかしてくれるだろうと考えて、トボトボ歩きました。

無論、友達も付き添ってくれました。
でも、マイナス十度の朝は厳しく、身も心も冷え込みます。

さて、やるせない気持ちで何とかスタンドまで到着です。
早速、事態を説明しながら修理してよと、問いかけです。

スタンドの人は、フッと笑って我々を見るのです。
それから、車をレッカーすると言ってくれました。

あの笑いは何なのでしょうか、ひょっとしてよくある話かもしれません。
最終的には、車は簡単に復帰しましたが冗談に近い。

後輪をジャッキアップしたら、なんと温風でタンクを暖めるだけです。
しかも、約5分、するとエンジンがブルルンと起動しました。

リフト券(裏) あの頃は、まだ平たい板でした

何だか、呆気にとられてしまいました。
所長が、タンクの中の水分が凍って吸引口を塞いだと言います。

燃料のガソリンが、気化器までどうやら到達しなくなったらしい。
加えて、念のために水抜き剤も注入してくれました。

この料金にプラスして、お礼にガソリンも満タンにしたら、これが高価です。
レギュラーでリッター170円もしました。

当時は、リッター130円程度だったと思います。
今考えたとしてもかなり高く、観光地プライスだと納得させてしまいました。

つまり、水抜き剤は絶対必要だと、貴重な体験をしたわけです。
年に一回は、カー用品店で購入して注入するのをお勧めします。

これは、寒い寒いスキー場への必需品に違いないのです。
これを変に納得した日帰りスキー旅行になってしまいました。


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