昭和61年3月16日滑走 |
ガソリンタンクが凍りました。
うそだよ、凝固点はマイナス90度ですから。
確かに、凍る温度はそうでしょうが事実は違いました。
本当に凍ったらしく、エンジンが掛からなくなりました。
場所は、大門峠の交差点です。
直進しますとエコーバレースキー場に至ります。
ところで、標高千四百メーターの交差点はすご過ぎです。
現在は交通信号も付いているようで、なおさら驚きました。
あの時、大学の同窓生と話して日帰りスキーを決行しました。
朝三時に起きて、近所に住む友達を拾い車を飛ばします。
ノーマルタイヤで峠までは珍しくスムーズに来れました。
でも、この峠から下り道が、時節柄、圧雪になりやすい。
多少きつめのカーブも多くて、 スリップでグリッと回転するのも怖い。
これに用心しまして、チェーンをタイヤにかけました。
さて、出発とエンジンをかけた瞬間です。
スターターの音だけがむなしく空回りしています。
つまり、エンジンが掛からないままです。
さっきまで問題なく動いていたのに変だと思いました。
まあ、白樺湖畔の市街にはガソリンスタンドがあります。
何とかしてくれるだろうと考えて、トボトボ歩きました。
無論、友達も付き添ってくれました。
でも、マイナス十度の朝は厳しく、身も心も冷え込みます。
さて、やるせない気持ちで何とかスタンドまで到着です。
早速、事態を説明しながら修理してよと、問いかけです。
スタンドの人は、フッと笑って我々を見るのです。
それから、車をレッカーすると言ってくれました。
あの笑いは何なのでしょうか、 ひょっとしてよくある話かもしれません。
最終的には、車は簡単に復帰しましたが冗談に近い。
後輪をジャッキアップしたら、 なんと温風でタンクを暖めるだけです。
しかも、約5分、するとエンジンがブルルンと起動しました。
リフト券(裏) あの頃は、まだ平たい板でした |
何だか、呆気にとられてしまいました。
所長が、タンクの中の水分が凍って吸引口を塞いだと言います。
燃料のガソリンが、気化器までどうやら到達しなくなったらしい。
加えて、念のために水抜き剤も注入してくれました。
この料金にプラスして、お礼にガソリンも満タンにしたら、
レギュラーでリッター170円もしました。
当時は、リッター130円程度だったと思います。
今考えたとしてもかなり高く、 観光地プライスだと納得させてしまいました。
つまり、水抜き剤は絶対必要だと、貴重な体験をしたわけです。
年に一回は、カー用品店で購入して注入するのをお勧めします。
これは、寒い寒いスキー場への必需品に違いないのです。
これを変に納得した日帰りスキー旅行になってしまいました。
いいねと思ったら、二つポチっとね!
0 件のコメント:
コメントを投稿