2021年11月1日月曜日

仲間のウスバサイシンは、種子が熟して落下しても、胚が栄養をためて発根・発芽するまで一年近くも掛かるんだってさ ー ウマノスズクサ(発芽率1%)

ウスバサイシン

しつこく、ウマノスズクサについて自分の考察を書き残しておこうと思います。
なぜなのかは、昨年末に季節外れの挿し芽を実験してから色々と挑戦したから。

これまで失敗のケースもありますが、挿し芽では株も生き残ってやや成功です。
この成功率はネットだと三割もありますが、自分の場合は15%と非常に低いな。
    
でも、挿し芽のできる植物だという事は検証できましたので、御の字なのです。
むしろ、挿し芽をした後の成長が、どのような感じなのか分からなくて不安だ。

専門的に栽培する人のブログでは、二年目くらいまでの成長が緩慢なんだそう。
三年目で爆発的に成長するとありまして、確かに自分の挿し芽も成長しないな。

地上部の葉も挿し芽でカットした形状のままですが、枯れずに青々としたまま。
だから、存命と確信していますが、地中の中はどうなっているのか分からない。

ブログの投稿写真を見ると、活力のある株は、ひげ根が旺盛に伸びていました。
恐らく、このひげ根から土中の栄養を十分に吸収しつつ、根も伸びて張り出す。

宿根草ですから、地上部の開花結実よりも、地下茎の成長で繁殖するのも事実。
となれば、地下茎の根差しで増やしたいのですが、今のところ株の入手が困難。

他人の土地へ侵入して密かに行うの気が引けて、親株を死なせてもいけません。
なので、当面は挿し芽を続けつつ、命を永らえるまで成長を見守るつもりです。

秘密にしてある生息地
      
ひげ根がすごいらしい

それで、株の根差しについても、短い根でも細い根でも再生しないと思うんだ。
まあ、「日本植物園協会誌52号」でも、根差しの成功条件を結論付けています。

それは、根の太さが3ミリ以上、5センチの長さがあれば、十分に再生可能とか。
ならば、挿し芽をした株の初年度も、地下茎は、それぐらい育っている必要だ。

これにプラスして、たくさんのひげ根が成長していなければならないのは当然。
先ずは、冬を乗り切ってもらうことにして、春になったら大きな鉢に移植だな。

というわけで、種子の発芽率も1%台と、あまりの繁殖力の低さに驚きました。
これらのことを考えると、繁殖地の環境が人為的に急激に変わってしまうと、順応し切れずに消滅してしまうのは当然で、このウマノスズクサが自然堤防の土手地で頻繁に見られた昔の頃から、治水工事でコンクリート護岸になってしまえば、あっという間に消え去るのも、むべなるかなと思うのでした。



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