2014年5月28日水曜日

初すべり、すべり納め、季節ものスポーツならでは - 岩手八幡平スキー場 (その一) (岩手県)

昭和62年12月12日滑走

昔は、初すべり御用達のスキー場が各地にありました。
例えば、関越では谷川岳天神平が真っ先にオープンします。

一方、東北地方へ北上すれば各県に存在していました。
青森なら八甲田、宮城は蔵王すみかわ、山形が天元台。

岩手ですと、この岩手八幡平スキー場に白羽の矢が立ちます。
例年12月初旬にオープンしますが、冷え込みのきつい年もあります。

こういった時、まれですが11月末に臨時オープンです。
ただ、その後、雪が融けてしまって一時的にクローズもします。

初冬、天気予報で寒波情報を見ますとなぜかウキウキです。
この気圧配置なら、あそこは積雪何センチだろうとか推測します。

とにかく、寒波が初雪を降らして通り去ってくれた後が大事です。
いてもたってもたまらなくなって、スキー場へ電話をしてみます。

相手から30センチと聞こうものなら、よっしゃーと歓声ですよ。
もちろん、リフトを営業しますと相手から確認するのも忘れない。

グーグルドライブはこちらから

こうして、この年はいそいそすべりに出かけることができました。
このスキー場、ハッキリ言ってシーズン初めと終わりの用向きだけ。

あいにく、フルシーズンになってしまえば見向きもされません。
なぜなら、標高があるので寒いし雪のある日が多いのです。

天候に恵まれなければ、ふもとの八幡平リゾートが快適でしょう。
そんなスキー場なので、客層はかなりマニアックな連中ばかりでした。

この日は未だに覚えていて、午後からみぞれまじりの雪になりました。
滑走には最悪の天候でして、吹雪いてまともな視界すらありません。

そんなスキー場の思い出ですから、リフト全てを通したこともありません。
初すべりは、たいてい、一番下のゲレンデだけでした。


リフト券(裏面)
東北ではこのコンフォールというスキー板を見かけました

すべり納めになると、残雪の上部リフトを使用します。
しかも、バーンが数メーターの幅しかなくなって窮屈に滑りました。

とにかく、コースを選んで滑る余裕などは全くありません。
でも、滑れればよいというマニアにはたまらないスキー場でした。

と言うわけで、このゲレンデは廃止されてしまって、いかにも残念です。
ただ、今は元来の山スキーコースに先祖がえりして生き残りました。

春先の残雪をたのしみに、スキーを履いて登山と言うのも、乙なことではないかと思った次第なのでした。


注:コースマップ出典元→オールスキー場完全ガイド’95(立風書房)


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