2015年8月16日日曜日

花の百名山に選ばれなかったのけど、花高原は国の天然記念物なのだ - 湯 の丸高原スキー場(その二)(長野県)

平成5年11月28日滑走

花の百名山』は、田中澄江が、昭和55年に発表した随筆集です。
読売文学賞(随筆・紀行賞)を受賞したほどの作品で、読んでいて楽しい。

これは、日本全国の山々に生息する美しい花を、厳選して紹介しています。
NHKの衛星第二テレビでも、同名の番組が毎週十分の枠で放映されました。

ビデオやDVD化されるほどの名作になったのも、原作が良かったからでしょう。
その後、山と溪谷社などが、幾つかの山を選び直して、書籍も出版しました。

確かに、深田久弥の日本百名山とは違って、山選びの視点が異なります。
自生する花の美しさがメインですから、比較的地味な山も選ばれました。

自宅から近距離にある大楠山は、一等三角点のくせいに標高がありません。
たった241メーターですが、三浦半島からの富士山の眺望が美しいのです。

なので、週末ハイカーも多いのですが、紹介された花も一風変わっていました。
その名は、フユノハナワラビ(冬の花蕨).といい、シダ類の仲間に属しています。

グーグル検索から

この手の植物は、普通の植物のように種子を作って繁殖するのではありません。
葉っぱに胞子が入った袋(胞子嚢)をつけていますが、これが花に見えるのです。

このため、人々はこれを花に見立てて名づけたようですが、いでたちも面白い。
鉢植えにして、育てている山野草の愛好家もたくさんいらっしゃるそうです。

さて、こういった山の性格なのか、スキー場のある山が、あまり見当たりません。
それでも、安達太良山、鶏頂山、根子岳(菅平)などが選ばれていました。

選ばれた花はと言うと、順にツリガネツツジ、ショウジョウバカマ、ウメバチソウ。
もし、登山で花を観賞するのが好きなら、なるほどと感じ入ってしまいますね。

自分も山登りが趣味ですが、これらの花の選び方は、納得しやすいものです。
可憐な花も選ばれましたが、この冬の花蕨は異色中の異色かもしれません。

湯の丸高原観光マップ
 
東御市観光協会より引用

さて、今回のゲレンデですが、浅間連峰の西側の地蔵峠に位置しています。
この一帯は、春から初秋に掛けて、「花高原」として親しまれているんだとか。

しかも、つつじ平のレンゲツツジ大群落は、国の天然記念物指定です。
初夏、六月下旬、山肌を鮮やかなオレンジ色が絨毯のように染め上げます。

丸く穏やかな表情の峰々を背景に、これほどの美しい景色はないでしょう。
でも、花の百名山には選ばれなかったのですが、既に有名だったからなのか。

比較的登りやすい山だし、初心者も安心して登れる人気のコースなんですが。
というわけで、花の百名山に選ばれなかった湯の丸高原のスキー場なのでした。

六月はイワカガミ、ハクサンシャクナゲ、七月はレンゲツツジ、アヤメの大群落、八~九月にはヤナギラン、マツムシソウ、リンドウなどの草花も咲き誇るとありますので、ここはスキー以外の観光で訪れる価値が絶対にあり、ぜひ、再訪したいものだと思った次第なのでした。


おまけ:
湯の丸高原リフト一日券(裏)


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