2018年9月30日日曜日

織田作之助の高名な小説「夫婦善哉」の冒頭にも、お馴染みのネタでちゃんと出てくるんだ - 紅ショウガ入りすり身・天ぷら(その他)

   
この間、紅生姜のすり身棒をスーパーで売っていたので買って食べてみました。
生姜のピリ辛感がきつくなく、ほのかに感じる紅しょうがの味がおいしかった。

もちろん、旅先の買い食いで、自宅から歩ける範囲のスーパーで見つからない。
伊豆熱川にある伊東園の格安ホテルに泊まった時のことで、場所は伊豆高原。

伊豆急駅そばのスーパーナガヤでしたが、トビウオの刺身も置いてありました。
まあ、こういうローカルのスーパーで地元食材を見つけ出すのは、楽しいもの。

特に、醤油・味噌・納豆はローカル色にあふれていますが、やはり静岡県です。
東伊豆は関東圏から身近で誤解しやすいのですが、テレビもローカル局なんだ。

だから、醤油味噌も県産品が揃っていましたが、なぜかワダカンの醤油がある。
他には、トモエの昆布醤油やらかねさ三年味噌など、青森と北海道のメーカー。

目的はテディベアミュージアムだった!

伊豆なのに、思い切り帰省したタイムスリップ感がスーパーにあったんだな。
不思議な印象がぬぐえませんが、関東では紅しょうがをあまり食べないでしょ。

それでも、焼きそばに添えられたりしますが、すりみや天ぷらネタにしません。
特に、紅しょうがの天ぷらを初めて食べたのは、金沢のスキー旅行なのでした。

今年三月、春スキーに行きましたが、アピタ金沢店で夕ご飯を物色したのです。
疲れてホテルから外食する気も起きなくて、チェックイン前に立ち寄ったのね。

その時、天ぷらネタでやけに安いのが、この紅生姜のかき揚げで百円しません。
衣から赤い具がくっきり浮き出し、ケバく主張していているのが気になります。

だから、興味半分で買って食しましたが、こちらは辛みが効いておいしかった。
それで、今一度調べてみましたが、紅生姜は関西が発祥の地なのだそうです。

何せ関西商人は始末屋で、梅干しを漬け込んで残った梅酢を活用しようとした。
それで、捨てずにショウガを漬け込んで保存食にして天ぷらの具にしてみたい。

  
そのネタは関西圏が中心ですが、そうなると金沢で見かけても不思議ではない。
一方、北海道では巻きずしに紅生姜が具に入って、色とりどりでおいしそうだ。

だから、道産子の自分としては紅生姜が天ぷらネタでも、変には思いませんわ。
逆に、関東圏であまり見かけない食べ物を東伊豆で食べたのはラッキーでした。

というわけで、この冷凍すり身の発祥地が北海道の網走と知って、驚きました。
なんでも、かの地にある北海道立水産試験場が開発して、特許まで取得したのだそうですが、これによって北洋漁業のスケトウダラ水産資源が、洋上加工船によって大量に生産できるようになったのであり、そんなことから、道産子としてすり身と紅ショウガのコラボは、当然の帰結だと思ってしまうのでありました。


<織田作之助「夫婦善哉」冒頭>
年中借金取が出はいりした。節季はむろんまるで毎日のことで、醤油屋、油屋、八百屋、鰯屋、乾物屋、炭屋、米屋、家主その他、いずれも厳しい催促だった。路地の入り口で牛蒡、蓮根、芋、三ツ葉、蒟蒻、紅生姜、鯣、鰯など一銭天婦羅てんぷらを揚あげて商っている種吉は借金取の姿が見えると、下向いてにわかに饂飩粉をこねる真似まねした。近所の小供たちも、「おっさん、はよ牛蒡揚げてんかいナ」と待てしばしがなく、「よっしゃ、今揚げたアるぜ」というものの擂鉢の底をごしごしやるだけで、水洟の落ちたのも気付かなかった。



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