ノースポール(白い花) |
春の陽気が進み、マンションの中庭では、色々な花が咲き揃って来ています。
チューリップやパンジーと色とりどりですが、小ぶりな白い菊がノースポール。
群生して花をつければ、全体が白い花で覆われるところから名付けられました。
要するに、北極圏の大地が真っ白みたく、花壇があたかも白く覆われるからな。
なので、原産地は南欧でフランスギク属だから、寒冷地の花ではありません。
最近は、花壇を絨毯のように覆いつくすグラウンドカバーでお馴染みになんだ。
ガーデニングの好きな一軒家のご家庭で、よく見かける園芸品種ではあります。
それで、この花は一年草で種子をつけますが、花弁が落ちると種がこぼれだす。
中心の黄色いめしべの下にある子房が種子になりますが、その種が小さすぎる。
試しに、このめしべをほぐして採取してみれば分かりますが、虫眼鏡も必要ね。
白紙の上にぶちまけてながら、虫眼鏡で種子になった子房を見つけて行きます。
それでわかるのは、長さ2ミリちょっと、幅1ミリ以内のかわいらしい種子だ。
マクロレンズで撮影 |
これを、秋口に花壇に撒いておけば、ちゃんと発芽して翌年にはまた咲きます。
種取りですが、花壇のこぼれ種が色々な場所で咲くので迷惑にはなりませんよ。
住んでいるマンションの近所に消防署があり、その花壇でも種取りをしました。
その時、花壇をボランティアで管理しているおばさんから声をかけられたんだ。
まあ、種取を話したら植え替えてほったらかしにすると翌年咲くというのです。
何だか、宿根草みたいな雰囲気で、種でなくても増やせる印象をお持ちでした。
花壇には同じ時期にピンクの芝桜も咲いていて、こちらは株分けで増やします。
なので、勘違いで種子で世代交代を繰り返す植物とは思わなかったのでしょう。
それで、小さな株を指さして、これは十二単衣(じゅうにひとえ)と言います。
未だ株が芽生えておらず、そうらしいというのですが、後で花を確認しました。
この花は、アジュガというキランソウの仲間で、ヨーロッパに分布しています。
しかし、ボランティアとはいえ、色々な花を植えておられて頭が下がりますわ。
隣の奥まった一軒家に住んでおりますが、路地には細長い植え込みもあります。
そこも手入れをされていて、ハナニラに続いて、間もなく紫蘭が咲くでしょう。
というわけで、このおばさんとは季節のつれづれにおしゃべりをするのでした。
それで、ノースポールの花に戻りますが、花弁がピンク色の種類もありまして、これはお目にかかる機会が少ないのですが、探して種取を試してみたところ、芥子粒のように非常に小さい種でして、来年咲いてくれるかと心配する自分がいるのでした。
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