下北半島国定公園のメイン観光スポットを挙げれば、恐山と仏ヶ浦が代表です。
この二つを除けば、後は大間岬と尻屋崎の半島先端と、薬研温泉ぐらいだろう。
考えてみるに、恐山霊場は、仏教信仰における死後の世界を表現した場所です。
日本三大霊山として認知されていますが、これが山仕様なら仏ヶ浦は海仕様か。
しかも、百メーター近い断崖が続き、人が近づくのを遠ざけたきらいもあるな。
陸上からは困難な土地で、長らく地元民のみに知られる奇勝であったのも事実。
それで、文人の大町桂月によってこの景勝が世に紹介されたのは、近代のお話。
それだけ知られざる観光地で、知名度も今一な分、国定公園の指定も遅かった。
その分、観光地としてはかなり魅力的な場所で、恐山と組んで訪ねるべきです。
行き方は、観光遊覧船に乗るか、断崖上の駐車場に車を停めて歩くのか、二択。
どちらが楽かと言えば、もちろん、遊覧船の方で、崖を降りる苦労は全く不要。
自動車の場合、標高差で百メーター近い歩きですから、ハイキングより下山だ。
体力に自信のない方は船に乗ることをお勧めしますが、欠点は滞在時間が短い。
遊覧船が桟橋に横付けされると、見学時間はわずか三十分という短さが悔しい。
だから、もっとのんびりと時間をかけて眺めていたいと言う人は、山からだな。
駐車場に至るまでの国道は名ばかりで、山中を走る曲がりくねった山岳路です。
運転で疲れて、それから百メーターを降りて、また登って戻らねばならないな。
だから、お気楽なのは遊覧船ということにしておいて、未だ残念なことがある。
実を言うと、遊覧船に乗って仏ヶ浦に到着するまで、海岸の崖地がつまらない。
単に赤茶けた岩壁で、緑色凝灰岩の白い仏ヶ浦が出現するまで、じっと我慢だ。
まあ、これほど地層が違うのかと驚きましたが、逆に南側はどうなのだろうか。
現在、牛滝から仏ヶ浦へ北上する遊覧船が休業中で、眺められないのが残念ね。
だけど、ネットでは、カヤックでパドルを漕いで向かった人が、紹介している。
この人は、南側から北上したので、到着する前から白い岩肌が現れていました。
確かに、地図を見ると名勝を意味する三ツ星に”一つ仏”という地名もあります。
写真もありますが、関連するユーチューブ動画では、白い岩肌は南下している。
それと、ネットの写真では、南部の牛滝漁港から白い凝灰岩の岩肌が現れだす。
こうなると、牛滝から出港する小型船がコロナで休業したのは、悔やまれます。
というわけで、もう一度くらい、今度は山歩き気分でゆっくり見学に行きたい。
時間に余裕があれば、くねくねした国道の山岳路でも、のんびり走りながら、駐車場にたどりつけば、今度は自分の足で仏ヶ浦を歩き回るのも楽しい気がするのですが、一度行けば重ねて行く必要はないと味気ない発言をする上さんを説得するのは、やっかいと思ってしまった自分なのでした。
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