釧路湿原が国立公園になったのは、観光地として重視されたのではありません。
むしろ、環境保護が目的で、これ委以上の乱開発を防ぐのが目的だったのです。
つまり、釧路湿原の内部に入って、新たな遊歩道は制限されていると思います。
しかも、湿原の周辺に散策できる木道程度で、後は展望台から眺めるだけだな。
有名な展望台としては、JRの釧網本線の釧路湿原駅に近い細岡展望台なんだ。
見渡す眺望は、夏の頃だったので、緑なす広大な湿原がただただ広がっていた。
なので、こんなものかと思った人もいたのかもしれませんが、自分は違ったな。
なにせ、北海道の湿原をかなり訪ねていたので、その大きさに圧倒されました。
自分としては、雨竜湿原がベストで、最果ての松山湿原にも寂寥感を感じたな。
なので、遊歩道の整った湿原に比べて環境保護が優先されたのは実感できます。
観光客、つまり人間が湿原の環境に影響を与えるので、傍観しろというのです。
まあ、タンチョウヅルの雛の子育てのできる環境を守れと言われるとそうかな。
なので、湿原の周囲にある展望台から拝ませていただくことにいたしましょう。
一部には、民有地の中を通り抜けるので、ガイドの必要な展望台もあるのです。
つまり、湿原の一部がすでに民間へ払い下げられている実態が存在しています。
こうして、これ以上の乱開発を防ぐ目的だし、ラムサール条約の指定でもある。
だから、国立公園にして、開発は完全に抑えてしまう趣旨なのだと思いました。
それで、今回は訪ねたことのない、コッタロ湿原を望める展望台へ行きました。
この湿原は、釧路湿原から離れていますが、同じ釧路川の流域にある湿原です。
釧路湿原の括りで、最も原始性が高いエリアらしく、特別保護地区の指定だな。
なので、遊歩道などはあろうはずもなく、展望台から拝ませていただくのです。
それで、塘路湖側からアクセスすると砂利道の道道1060号線で、やや悪路だ。
それが、道道243号線からこの道道に入ると、舗装道路で入口へ到達できます。
かなり遠回りになりますが、快適に運転したければ、こちらを選ぶべきだろう。
トイレのある駐車場は広く、車の出入りもままありましたので、観光地かなあ。
ここから展望台まで、標高差が50メーターくらいあるようで、階段が恨めしや。
整備されていても運動靴で登るのがおすすめで、登りきると景観は素晴らしい。
というわけで、この展望台の北西方面は久著呂原野ですが、既に開拓済みです。
つまり、二十世紀初頭から入植が進んでいた分けでして、ここには久著呂川も流れていて釧路湿原に流れこむことを考えると、このコッタロ湿原が人の手も入らずに残されたのは重要であって、それだけ開発の難しさから、原始ののままで残されたのは、僥倖であったのだと思うのでした。



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