植物の名前に”イヌ”が付くと、本物に比べて役に立たない意味があるようです。
でも、わんこは古来より猟犬,愛玩犬,番犬など、人には有用な生き物でした。
だって、縄文時代から日本人と犬はすでに生活を共にしていて、今や家族同然。
そんな存在なのに、植物に冠名で付けると否定的なイメージが先行してしまう。
ただ、否定の”否(いな)”が派生して”いぬ”に変わり、”犬”になったらしいな。
だから、ワンコが否定されたわけでもないので、いい迷惑なんだろうと思うよ。
まあ、イヌホオズキは、草の姿は似ていても、花が咲いて実がなれば全く違う。
ナス科の植物だから白い花の形状が何となく似ていますが、別の名はバカナス。
ジャガイモの芽に含まれる有毒なソラニンが、この雑草にもあるので危険です。
一方、イヌハッカと呼ばれる植物は、葉っぱを揉むとハッカのさわやかな香り。
英語では、”Catnip”と言って猫が噛む草の意味から来ている洋風マタタビです。
抽出した精油には、ネペタラクトンという猫を興奮させる物質があるんだって。
アップルミントと変わらないほどに香りがよいので、紅茶に浮かべてもいいな。
だから、イヌの名前がついても毛嫌いする必要もなく、猫も好きなんだからね。
近所だと、イヌホオズキもイヌハッカもそれなりに繁殖しており、見かけます。
だけど、秋の雑草の王様みたいなイヌタデの植物もありますが、赤くきれいだ。
なので、画材としても使われたりして、それなりの有用さのある植物でしょう。
通勤の歩き道で、真っ赤に群生する場所を通りますが、正にアカマンマの草だ。
それから、猫じゃらしになる”エノコログサ”は、犬の尾に似ているからだそう。
犬っころ草(いぬっころくさ)が転じたんだけど、子供の頃によく遊んだ植物。
というわけで、ワンコから直接由来した植物の名前ではないような気がするな。
他にも、ネコヤナギ(猫柳)、キツネノカミソリ(狐の剃刀)、イブキトラノオ(伊吹虎の尾)、カノコユリ(鹿の子百合)、スズメウリ(雀瓜)など、他にも動物の名前が付いた植物はたくさんある分けだし、犬がついても単なる名前と思って割り切れる自分なのでした。
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