2020年7月23日木曜日

山椒は小粒でピリリと辛いと言いますが、実際に、アゲハ蝶の幼虫がミカン科のサンショウを好んで食するとは驚いた - カンアオイ・サンショウ(ガーデニング)

ナミアゲハ

お庭で育てるウマノスズクサを分けて下さった老婦人に、再会しました。
お住まいは、散策途中にある一軒家で、たまたま戸外におられました。

なので、挨拶がてらお礼を改めて言いつつ、質問をさせて貰ったのです。
それは、お庭の鉢に植えたカンアオイの植物を見かけていたことなんだ。

この植物、ウマノスズクサと同じ有毒なアリストロキア酸を含んでいます。
口にすれば腎障害を起こしますが、まれに誤って漢方薬に混入します。

それは、同属のウスバサイシンの根が漢方薬なのに、葉は有毒だから。
誤って葉を採取して、乾燥後、漢方薬になった物を服用すると危険だ。

最近は中国から輸入された漢方薬で事件が起きており、恐ろしい限り。
それで、この老婦人はジャコウアゲハを飼育中で、ウマノスズクサは食草。

幼虫が成長して羽化するとひらひら飛び回るそうですが、一つ気になる。
どうして、成虫の蝶がウマノスズクサを見つけ、卵を産み付けるのだろう。

アゲハ蝶も、柑橘類の食草を見分けて卵を産み付けますが、不思議。
どうも、止まった植物の葉を前脚で叩くドラミング行動で見分けるらしい。

その時、植物が含む化合物に触れて、食草だと反応してを産み付ける。
簡単に言うとそうで、ジャコウアゲハはこの有毒成分に反応するのだろう。

他方、ウスバサイシンなら幼虫は食べるので見分けはこの成分でしょう。
実をいうと、老婦人の庭で見たカンアオイは、この有毒成分を含みます。

ヘンルーダとナミアゲハ2齢幼虫
せせらぎ緑道のシークワサーと幼虫

なので、ジャコウアゲハの幼虫は食べますかと聞いたけど、ノーでした。
ご婦人も食べたのを見たことはないと言っており、食べないのが確定だ。

この後、老婦人は、他の黒いアゲハ蝶も舞い飛ぶと教えてくれました。
それは、クロアゲハとナガサキアゲハで、当然、ナミアゲハも飛んでいます。

家の庭にある植物にも、幼虫がいると言って見せてくれて驚きましたな。
植物の名前は忘れたようで聞けませんでしたが、サンショウでしょうか。

山椒は小粒でピリリと辛いの例え通りに香辛料なんだけど、ミカン科ね。
というわけで、老婦人のご自宅は、アゲハの仲間を送り出す基地でした。

しかも、アゲハ蝶の幼虫は、蛹になる直前の最終齢になっており、ちょっと蛇にも見える、目の付いたかわいい擬態にもなっていましたので、やがては羽化してご近所の周りを優雅に飛び回ってくれるのであろうなと期待する自分がいるのでした。

後書き:
後日、写真を撮らせてもらうために訪問したら、サンショウは勘違いだと分かり、実はミカンの木であらかた食べつくされていました。代わりに、植えてあった地中海由来のヘンルーダという植物に、食草が移っていました。



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