2020年8月24日月曜日

江戸時代、この木が琉球から伝わったことで和ろうそくの生産が増加したから、明かりの文化が発達したんだ - ハゼノキ(櫨の木)

月日貝阿堂類友引-勇斎国芳

通勤で会社まで歩いていく途中に、真っ先に赤く紅葉する樹木があるのです。
季節が訪れるたび、暖冬だろうがお構いなしに赤く染まった葉を見てきました。

この辺はカエデの木も数多く見かけていますが、渋い赤色にしか染まりません。
暖かい冬であれば猶更のこと、葉が染まらずに暗い緑色の年もあるほどなんだ。

でも、この高さが数メーターの樹木は、気候とは無縁に赤く染まってくれます。
伸びた枝から左右に葉が出ていて、先端にも葉がついているから、羽状複葉だ。

カエデは、枝から葉が一本ずつ伸びており単葉といいますが、これとは違うな。
この木が生育している場所は歩道と車道の間に側溝が流れており、土手地です。

安全柵も設けられているのですが、残された用土から成長しているみたいです。
自分が三十年前に引っ越してきた頃から、例年、紅葉していたので古い樹木だ。

ハゼノキ・ところどころ、もう紅葉
    
それで、今までは、この樹木はいち早く紅葉する木ぐらいの認識だったのです。
だって、花も咲かないし実もつけないので、紅葉の季節以外は地味な樹木なの。

ところが、通勤で間もなく会社に着くという川沿いの土手道で、新たに発見だ。
それは、同じ羽状複葉を持つ樹木を見かけて、こちらでは実を付けていました。

緑色の丸い少し大きな実ですが、これは何の木だろうと非常に気になりました。
それで葉の付き方が特徴的だし、調べれば分かると思ってネットでググります。

そうしたら、ハゼノキと分かりましたが、仲間にはヤマハゼの木もありました。
ハゼノキというのは琉球からもたらされた有用植物で、蝋燭を採取できるんだ。

この蝋を使って和ろうそくが作られますが、電気のない時代には大事な明かり。
このため、江戸時代は諸藩で栽培が奨励されていた商品作物だったということ。

ただ、樹皮が縦長に裂けて剥がれ落ちている特徴から、これはヤマハゼだろう。
こちらは、日本に昔から生育していた樹木で、同じウルシ科なのでかぶれます。

実の付け方と葉の形状からヤマハゼ

うーん、肌が弱いと、葉っぱや木に触っただけでもかぶれることがあるらしい。
これから、キノコ採りの季節も来ますが、注意を呼び掛ける自治体があるほど。

なので、この木に触れないのが無難なようですが、もう赤く染まった葉がある。
まだ二三枚だけど、それでも茜色に染まっていて、暑い夏より秋が待ち遠しい。

というわけで、近所の身近な自然に触れながら色々と樹木が分かってきました。
この木のある側溝沿いの車道の反対側は、崖になっていて依然として小高い里山なのですが、だとすると道路が開削される前は、この丘が小川(側溝)に下り落ちて、その端で樹木が育っていたのかもしれず、そうであれば自然な里山の木だったのだろうなと、一人合点するのでした。



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