ヤハズエンドウ根生葉 |
町内会で行われる草刈りは、まめな場所だと、春夏秋の三回、行われています。
まあ、少なくとも、春と秋に行われるはずで、秋は九月下旬から十月中の行事。
一年草の植物は根こそぎ刈り取られてしまえば、これ以上、生えては来ません。
ただ、種子が落とされていれば、来年、新たに芽吹いてくるのでイタチごっこ。
これは致し方ないのですが、宿根の多年草は、根っこが生きていて再生します。
ありきたりの雑草ですと、タンポポ、ヒメジョン、ハルジョオンがそうでだな。
ところが、これらの多年草は、晩秋になって芽吹きだすので、確認もできます。
ロゼットなる放射状に地べたに這いつくばる植物は、あちこちにあるものです。
他には、一年草でも秋の草刈りより遅れて芽吹くのがあり、ヤハズエンドウだ。
どうして、それが分かったか、それは自分の働いている事業所で見つけたから。
デスクワーク一辺倒ですから、最近は膝が硬くなったのか、間接に痛みが出る。
歩くと痛くて、ぎこちない歩行になってしまい、それが余計に痛みを伴います。
なので、午前中と午後に一回、事業所の敷地をぐるっと回ってお散歩をします。
歩いて膝をほぐすのが目的ですが、周辺は緑地もかなり残されて観察できるの。
その中で、裏手にある緑地は全く造園関係者が手を入れないので、雑草だらけ。
多少は低木が植えられていますが、元々、通行路との緩衝地で狭いだけの土地。
なので、誰も見向きはしませんが、草刈りだけは防火の意味もあって行います。
秋になれば刈り払われてきれいですが、そこに繁茂するのがヤハズエンドウだ。
びっちり絡みつくように成長していて、春先に種子がばら撒かれたんのだろう。
この植物は、種の入った鞘が少しでも衝撃を受けると、らせん状に巻き上がる。
その時の巻きあげる力は強力で、種子がかなり遠くへ飛ばされる自動散布方式。
しかも、種子が実るのが、春の草刈り前の四月中なので、まんまと撒けるんだ。
その点では、生き残りに賢明な植物と思えるし、発芽も秋の草刈り以降だろう。
もし、早めに発芽しても新芽で小さく、草刈り機から免れるのかもしれないな。
根粒菌 |
それで、この植物はマメ科で、地中の根っこには窒素を蓄える根粒菌がいます。
大気中の窒素を肥料となるアンモニアに作り替えるため、土地が肥沃になるの。
確かに、水遣りもしない細い緩衝地の割に雑草が茂るのも、この植物のおかげ。
そう思うと、来年の春には種取ができそうな気もして、その時は採取しようか。
もし種子が取れて撒けたら、家の鉢とプランターの用土の地力も高められるな。
というわけで、この間、プランターにその豆を撒いたのですが発芽しなかった。
心配になって、地力を高める目的でレンゲソウの種子まで取り寄せて撒いたのですが、時を同じくしてこの植物も発芽して驚いてしまい、これが確認できたのだから、種取のできる場所が一ヶ所でも増えてくれるのは、有難いことと思った自分がいるのでした。
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