背後に山形自動車道(E48) |
このゲレンデ、仙台市内から出かけるより、山形市内の方がはるかに近いです。
調べると、蔵王国定公園内エリアから外れているので、開発ができたのだろう。
なので、”みやぎ蔵王セントメリースキー場”の名称は、少し誇大な表現と思う。
まあ、山形蔵王の名称は、既に使われてしまっているので、宮城蔵王なのだな。
近辺は、山形方面へ抜ける街道の笹谷峠で、積雪期には閉ざされる難所でした。
現在は、長いトンネルもあるので通行も楽になり、だから開発したのでしょう。
実際、ゲレンデの一部を国道のトンネルが抜けていたり、高架の下を滑ったり。
国道に隣接して設けられた感じで、シティスタイルのゲレンデでPRしていた。
でも、個人的には笹谷峠の”有耶無耶関趾(うやむやのせきあと)”が印象的だ。
古代、陸奥の国と出羽の国とを結ぶ旧道の峠に、この関所が設けられたらしい。
平成26年3月20日滑走 |
伝承によると、昔、この関所に山鬼が住んでおり、旅人を捕らえて食べていた。
それで、山中に観音様の化身の双鳥がいて、山鬼がいるときは”有耶”と鳴くの。
次に、いない時は”無耶”と鳴いて旅人に知らせたところから、”うやむや”だと。
それが関所の名前になったとあるのですが、”有耶無耶にする”意味と違います。
ただ、山形と秋田の県境に、古くは同名の関所があったようで、有耶無耶な話。
それにしても、笹谷峠スキー場にしていたら、都会的なイメージなど全然ない。
なので、セントメリーというネーミングは、それなりに良かったのでしょうな。
ところで、このゲレンデは、令和五年度シーズンの営業をもって閉鎖なんだと。
民間で開業しても、経営不振で自治体の川崎町が引き継いだりと苦難の歴史だ。
標高もそう高くないから雪不足に悩むゲレンデで、年末に滑られない日もある。
実際、年末の正月スキーで横浜からいざ出かけたら、営業していませんでした。
暖冬の年は、こういう悲しい結末になって、やっと滑走できたのが十年前なの。
というわけで、閉鎖される前に滑って良かったという思い出のゲレンデでした。
今シーズンも異常なまでに暖冬で積雪が少なく、まだ二月なのに安全に滑走できるコースが確保できないから、閉鎖状態が続いている始末で、このままシーズン最終日を待たずに営業を終了してしまうのではと、危惧する自分なのでした。
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