このお堂は、TV番組”ブラタモリ”でタモリさんが訪れて登楼されておられます。
その時に視ていたのですが、登る人と降りる人が出会うことのない回廊だとか。
螺旋の階段を回りながら上れば、頂上からそのままするする降りて来てしまう。
時にこれを、二重らせん構造のようだという人もいますが、まるでだまし絵だ。
他方、画家のエッシャーは、作品として”婚姻の絆”を描きましたが連想するな。
結婚した男女の二人を帯状にしてつなげた作品で、これも似たような雰囲気だ。
ネットでこのお堂の構造的に解説するサイトを見たのですが、意外にシンプル
何だそうなのかと思いますが、さざえ堂という建築は江戸時代に流行しました。
順路に沿って三十三観音や百観音が配置されており、堂内を一方向に進みます。
まあ、進んで歩くだけで巡礼が叶うような構造で、これも仏教の教えらしいよ。
その礼法である右繞三匝(うにょうさんぞう)に基き、右回りに三回巡るのだ。
こうして、参拝すると仏さまからご利益を授かるという趣向で、正に安直だな。
実際、江戸時代後期は、世の中も安定して、八十八か所巡礼や伊勢参りも流行。
その中で、近所のお寺参りの趣向を凝らした造作であっということでしょうか。
このさざえ堂は、全国各地に残っていて、建築様式の奇抜さではここが一番だ。
他のお寺は、お堂をぐるっと回るシンプルさですが、その分、図体がデカいの。
名古屋にある大龍寺五百羅漢堂などは、五百体を収めただけあって大規模です。
大きな建造物で威容を誇りますが、関東にも大型の建造物が残されております。
大田市の長源寺などですが、巻貝のさざえのような建築構造ではないのが残念。
むしろ、小型ですが弘前市にある蘭庭院の栄螺堂は、このさざえ堂と同じ構造。
中の拝観はあまり自由ではないのですが、この会津若松のさざえ堂で十分かな。
というわけで、レオナルドダビンチですら二重らせん階段を考案していました。
フランスのシャンボール城には、城の中央にランタン塔があり、そこで彼の設計した階段があるのですが、人と人がすれ違うことなく上り下りできるようになっていて、観光客に人気があるのも、このさざえ堂のお寺参りの旅と同じようなものかと思ってしまったのでした。
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