一年目は赤い曜白ばかり |
毎年、木製ガーデンフェンスに、たくさん朝顔を咲かせている住宅があります。
散歩の道すがら、夏が来て美しく咲きそろうので、楽しんで鑑賞していました。
もちろん、この家の主と面識はありませんので、花を眺めては歩き過ぎるだけ。
ただ、毎年、この朝顔を観察すると、色の種類が少なくなるのに気づきました。
最初は、赤と青の曜白朝顔の組合わせでしたが、翌年は、赤が少なくなります。
そして、その翌年になると咲いているのは青の朝顔だけで赤い花は消えました。
それで、赤いのが咲いている時、自分も栽培する気で種子を採取する気でした。
でも、花も咲き終わって結実するころ、不思議だと思ったのは赤は不稔なのだ。
種ができないまま採取できたの青ばかりなのですが、先ずは頂戴いたしました。
翌年、自宅のベランダで青は開花したのですが、赤は種子ができないのか疑問。
自分が百均で購入した種子も赤は咲いてくれたのですが、まったく結実しない。
不思議でしたが、年末に偶然、ご主人らしき方が植物の鉢に水やりをしている。
思い切って聞いてみようと思って声掛けをしたら、親切に説明してくれました。
すると、ご主人も不思議に思っていたらしく、優性遺伝の可能性を指摘します。
つまり、赤い花の遺伝子であっても、青い色の遺伝子が強いのだろうという事。
実際、普通、朝顔は青い花が一般的ですから、赤は劣勢の遺伝子なのだろうな。
実は、茶色の曜白朝顔も種が付きにくい株で、例年、二粒しか取れないのです。
一般的な赤紫の縁白とか、ピンクは、簡単に種子ができるのですが、不思議だ。
そんな話をしつつ、このご主人は幼少の頃から近辺に住んでいたのだそうです。
黒いアゲハ蝶の昆虫採集も趣味だったそうで、”かまくら蝶”と呼んでいました。
モンキアゲハ |
羽を広げると白い紋のある”モンキアゲハ”のことらしく、鎌倉周辺だけの呼称。
きっと、鎌倉武士の正装、「直垂」(ひたたれ)で手を広げた姿にも似ている。
日本最大級のチョウですが、なぜこの話題が出かというと、植えてあった金柑。
自分から、この辺にはアゲハ蝶が多く、餌となる柑橘類の庭木が多いと話した。
そして、自分がアゲハの幼虫のためにヘンルーを育てているとも話したんだな。
そうしたら金柑を少し分けていただきましたが、香りもよくおいしいのでした。
というわけで、モンキアゲハは、飯島市民の森で優雅に飛来しており華麗です。
年末のお正月休みになって、ほんのちょっとの立ち話だったのですがが、地元ならではの動植物が聞けた話の中で、この地区では農家の庭に、飢饉に備えて柑橘類の樹を植えていた名残りで、まだ庭木が残っていて、これがアゲハ蝶の仲間のためになっているのだろうなと思ったのでした。
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