2014年12月19日金曜日

スキー発祥の地、ヨーロッパアルプスはもち​ろん山岳登山の殿堂でもある - スイスアルプス博物館(SAM)(東京都)

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開館してから十年ほどで閉館してしまった、短命の幻のミュージアムです。
場所は、東京赤坂CSタワービルのスイス政府観光局に隣接して設けられました。

自分が訪れたのは、開館して間もない頃、平成3年ぐらいだったとだと思います。
仕事中に訪れることが出来たのも、観光用ポスターを無償で譲ってもらうことでした。

当時、勤めていた会社では、ポスターを自動的に掲出する製品を販売していました。
複数のポスターを収納して、一枚の画面に一定間隔で掲出する装置な分けです。

商品名はポスターチェンジャーといい、大型の機械仕掛けのポスタースタンドでした。
ユーザーは銀行や信用金庫さんで、支店のロビーなどでよく設置されていました。

そのポスターは、金融商品の紹介や、金利の情報など、PRや告知に必要なのです。
監督官庁の指導で、掲示板を設けなければならない事情があると聞いていました。

この製品ですと、ポスター一枚分のスペースで何枚も表示でき、実に省スペースです。
金融業界ではある程度知られていまして、見本市・展示会へ良く出展していました。

このため、展示用に収納するデモ用ポスターが必要になり、いろいろと探し回ります。
美しい風景のものがベストでして、各国の政府観光局へ出かけては手に入れました。

特に、観光で人気のあるイタリア、スイスなどは協力的に資料を提供してもらえました。
南アフリカも好意的で、意外に観光資源が豊富なことを、ポスターから知りました。

それで、この博物館は、スイス政府観光局へ立ち寄ったついでに、見学したものです。
ヨーロッパアルプスは、ゲレンデスキーと同時に近代登山の発祥の地でもあります。

当時、自分も、夏は登山、冬はスキーと山に関わるスポーツを楽しんでいました。
だから、興味もあって拝見させてもらったのですが、古い装備が展示されています。

登山靴、ザックやヤッケのような道具ですが、あれでよく登れたなと感慨も湧きました。
化学合成による素材が発達していない時代ですから、重かったり機能で劣りそうです。

それでも山頂を目指していたのですから、昔の人は体力的に強靭だったのでしょう。
というわけで、この博物館の存在は、バブル崩壊とともに、文字通り泡と消えました。

スイス三大銀行の一つ、クレディスイス銀行がスポンサーとなって開館したのです。
この時代のメセナ活動では、よく見られた活動の一つだったかもしれません。

そして、閉館に当たっては、幸いにして展示品の一部が、長野の大町山岳博物館へ移管されましたので、それがせめてもの救いになったのだろうなと思うのでした。


おまけ:
博物館コラム――Column
登録博物館と呼ばれる博物館を知っていますか?
今この登録博物館が岐路に立たされています。


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